セカイのおはよう<ドバイ編>
صباح الخير!(サバーヒルヘイル!)
ドバイ(UAE)在住20年のレバノン人
HISHAMです。
日本の皆さんは「ドバイ」と聞くと、どんなイメージを描きますか?
世界中の観光客を呼び込むため、政府主導で作った「世界一」シリーズ。
「世界一高いホテル(7つ星!)」「世界一高いタワー」から、「世界一大きい噴水」等々、ドバイには世界一だらけです。
「ドバイ」と聞くとアラブ人以外の方は、「石油」を思い浮かべるようですね。
実は「ドバイ」では、石油は殆ど採れません。
それだけに、「貿易」「金融」そして今は「観光」に力を入れています。
アジアで言えば、香港のような感じです。
そして、ドバイの経済を支えるのは、実は人口の9割を占める、私のような外国人労働者。
アジアからも、イスラム教のインドネシアやマレーシアを始め、インド、パキスタンから大勢の外国人がドバイで働いています。
世界でも有数の国際都市ですので、食文化も非常に多彩です。
その中、お国自慢ではないですが、最も人気の高いのが私の祖国のレバノン料理。
非アラブ人の方をアラブ系レストランに招待する際、誰にでも食べやすいレバノンレストランへお連れするのが定番です。
レバノンは、内戦が続くシリアとイスラエルに挟まれた、地中海沿岸の国です。
四季もあるので、UAEのような湾岸諸国と比べ、食材は豊富です。
ゴマ、レモン、オリーブオイル、そしてパセリ等の野菜を使った料理が多く、
地理や気候的な関係もあり、トルコやギリシャ料理に近いですね。
また、貿易で栄えたレバノン人は、その商才でも知られています。日産のカルロス・ゴーン氏もレバノン人なんですよ。
日本人にとってレバノンやレバノン料理は、とても遠い存在だと思います。
でも、1万年前に私たち祖先が創り上げた農耕文化は、イラクからレバノンへ続く「肥沃な三日月地帯」が発祥の地。
1万年前の想いを馳せながら、機会があれば是非レバノン料理をお試しください!(笑)